投稿日 : 2017.9.28 | 投稿者 : Kiwi Breeze
ピノ・グリの会~ニュージーランドワイン会 開催報告
こんにちは。
昨日は私主催のニュージーランドワイン会を開催させていただきました。
今回のテーマはピノ・グリ。ニュージーランド産のピノ・グリのワインを6本厳選し、お料理とともにご提供させていただきました。
ピノ・グリは、白ぶどうの中では特に豊かなボディと果実味を持つぶどうです。フルーティーな香りと程よい酸味、まろやかでコクを感じさせる味わいが特徴です。
イタリアではピノ・グリージョと呼ばれており、フードに合わせやすいのも特徴です。
元々ピノ・グリは、赤ワインの品種であるピノ・ノワールの突然変異でできたブドウです。
そのため、ピノ・ノワールの栽培に非常に適した、冷涼な気候を持つニュージーランドでは、たくさんの良質なピノ・グリのワインが生産されています。
さて、最初にご提供したのは、シャーウッド・エステート ストラタムピノ・グリ2016です。
シャーウッド・エステートはマールボロ地域の中で特にワイン生産に適しているとされる、「ワイパラ・ヴァレー」に位置するサステイナブルプログラムおよび有機栽培に取り組んでいるワイナリーです。
今回お出しした中では最も色が濃く、しばらくその香りだけでも十分に満足できる、梨やお花のようなフレーバーが楽しませてくれます。口に含むと豊かなボディーと厚みのある口当たりで、酸味がありながらも、洋ナシやハチミツのようなテイストを感じることができます。
続いて今回は飲み比べとして、インヴィーヴォ ピノ・グリ2016をすぐにサーブさせていただきました。2本ともにマールボロ地域のピノ・グリということで、同じ産地、違う生産者での飲み比べを意図しました。
インヴィーヴォは、今回お出しした中では最も透明に近い色合いで、飲み口は非常に爽やか。とても飲みやすいのが特徴ですが、それでもしっかりとピノ・グリのフルーティーな果実味を感じることができました。
しっかりとしていて、アルコール度数もやや高めのシャーウッドと、さらっとした中にもフルーティーさの残るインヴィーヴォ。いい対比ができたのではないかと思います。
これら2本のワインには「完熟トマトのカプレーゼ」
と、「鳥ハム」
をお出ししました。
鳥ハムはシャーウッドに、カプレーゼはインヴィーヴォにという意図でお出ししましたが、皆さんそれぞれに、飲み比べ、食べ比べをしてくださったので、フードとワインのマッチングということについても、感じていただけたようです。
3本目はクーパーズ・クリーク ポッシュ・プッス ピノ・グリジョ 2014をご提供しました。
1980年に設立されたワイナリーで、現在、彼らのワインは世界のおよそ20ヶ国以上に輸出されています。
かわいい猫のラベルが特徴のこちらのワインは、非常にリーズナブルながらも、高いポテンシャルを持った一本です。
お花の美しい香り、梨のようなフルーティーな甘みと、絶妙な酸味、そしてうっすらと感じるスパイス感がよくバランスが取れていて、口当たりもまろやか。とても飲みやすいので、来ていただいたお客様の中で、特に女性に人気がありました。
こちらには「砂肝とズッキーニのガーリックソテー」を合わせて頂きました。
イタリアでも親しまれているピノ・グリ(イタリアではピノ・グリージョ)は、こういったイタリアン風の味付けの料理もとてもよく合います。
気取らず日常の家庭料理に、パッとお出しできるのが、このポッシュ・プッスかなと思います。
4本目は、ブラッケンブルック ネルソン ピノ・グリ 2015です。
ネルソンはニュージーランドの中で最も日照時間が長く、サニー・ネルソンと呼ばれるほどです。
ブラッケンブルックでは、まさにその太陽の恵みで作られたブドウを、サスティナブル(持続可能)な形で手作業のワイン造りを行っています。アロマティックなワイン作りに非常にこだわっているワイナリーです。
こちらもフルーツの芳醇な香りと、程よい酸味が絶妙の香り高いワインです。
こちらにあわせたのは、「えだまめペペロンチーノ」。
塩茹した枝豆を、オリーブオイルとガーリックでしっかり炒めた後、特性のスパイスで辛味をつけた一品です。
ピノ・グリはこういったスパイシーな料理にも良く合います。
また、おつまみとして、チェダーチーズとカシューナッツもお出ししました。
続いて5本目はプロフェッツ・ロック ピノ・グリ2016です。
ミシュランガイド全世界版のトップ50のレストラン中、15以上のレストランが採用しているこのワイナリーは、いずれ世界のワイン界をリードするだろうと言われています。
多彩な花の香り、洋ナシなどの芳醇な香りだけでも幸せな気分にさせてくれます。口に含むと、フレッシュでありながら凝縮した果実味としっかりとした酸を感じます。口の中で何度も味わいが変化していくのが、プロフェッツ・ロックならではで、さすがプレミアムワインです。
皆さん、一流レストランの採用するワインはこういうものなのかと、うなっていらっしゃいました。
こちらのワインに合わせたのは、「ラザニア」です。
詳しい方は、え??って思われるかもしれません。なぜなら、ラザニアは赤ワインにあわせるのが通常だからです。
しかし、さっぱりとしたミートソースに、クリーム感を重視して作らせていただいた今回のラザニアには、フルーティーなだけでなく、スパイスのテイストも含んだプロフェッツ・ロックのピノ・グリにも良く合うんです。
これにはびっくりされている方もたくさんいらっしゃいました。
最後にお出ししたのは、来月来日して、渋谷道玄坂のレストランEbizoにてワインメーカーズディナーを開催させていただく、ミーシャズ・ヴィンヤード ピノ・グリ2015をお出ししました。
実は今回のワイン会に合わせて、ミーシャさんから特別にビデオメッセージも頂いておりまして、その映像もご披露させていただきました。
オーナーの雰囲気や語り口を見ていただいてから、実際にワインを飲んでいただいたこともあり、生産者の思いを感じていただけたのではないでしょうか。
ミーシャズ・ヴィンヤードのピノ・グリは、フルーティーなアロマの中に、リンゴのようなテクスチャーも含まれていました。ややスパイシーながらも、程よい甘さと酸味が絶妙の一本で、プロフェッツ・ロックとの飲み比べでも遜色のない、非常に高いポテンシャルのワインだと改めて感じました。
最後のフードは、「きのことベーコンのクリームパスタ」。
クリーム系のフードは、ピノ・グリ全般に良く合います。
会の締めとしても、パスタを召し上がっていただきました。
4回目となる今回のNZワイン会。
早速感想もたくさん頂いています。
「ワインとのマリアージュが最高でした」
「こんなにワインを飲んだのも飲み比べたのも初めてでした。これを機にもっと色んな種類のワインを飲んでみようと思います!」
今回はそれぞれのテーブルで、じっくりと、色んなことについて語り合っていた参加者の皆さんが印象的でした。
ご来場くださった方、また素敵な会場をお借りしました会場関係者に、改めて御礼申し上げます。
我妻
タグ : ニュージーランドワイン, ピノ・グリ