投稿日 : 2018.6.15 | 投稿者 : Kiwi Breeze
2012年度のエアーニュージーランド・ワインアワード・チャンピオンワイン「グラスホッパー・ロック セントラル・オタゴ ピノ・ノワール2010」
こんにちは。
今回もやって参りました、毎年のエアーニュージーランド・ワインアワード・チャンピオンワインを飲むという企画。
前回試飲した2011年度は少し残念な結果になりましたが、気を取り直して2012年度のチャンピオンワインをテイスティングさせていただきました。
この年のチャンピオンは、「グラスホッパー・ロック」というセントラル・オタゴにあるワイナリーのピノ・ノワール2010です。
個人的には大好きなセントラル・オタゴのピノ・ノワールということで、非常に楽しみにしていました。
しかも、グラスホッパー・ロックは、ピノ・ノワールだけの生産者なんです。
こちらが作られたアーンズクルー・ヴィンヤードという畑は、セントラル・オタゴの中のアレクサンドラというエリアにあり、世界の中でも最南端にあるブドウ畑の一つなのだそうです。
最南端にありながらも、日照の強い地域で、その寒暖差が果実に強い影響を与え、凝縮感のあるブドウが作られています。
グラスホッパー・ロックは、現在日本に入荷されていませんし、小さなワイナリーですが、セントラル・オタゴの中ではトップクラスの品質を誇り、それでいて価格は控えめなため、コストパフォーマンスの高いことでも知られているそうです。
そういった事前情報が、さらに期待感を膨らませてくれます。
しかも8年前のヴィンテージですから、順調に熟成していれば、ピノ・ノワールにとって、まさに最高のコンディションなはずです。
さて、スクリューキャップをあけ、リーデルのセントラル・オタゴ ピノ・ノワールグラスに注ぎます。
ピノ・ノワールとしては、かなり濃い目のブラック・ルビーのような色合いです。
セントラル・オタゴのピノ・ノワールは、濃い色のものを良く見かけます。
香りをかぐと、芳醇なベリー系の香りと、完熟したプラムのような風味がいっぱいに広がります。黒い果実の宝庫という印象で、香りからして複雑なテクスチャーがあることが容易に想像できます。
そうして口に含みますと、非常にインパクトのある果実味、しっかりとした骨格を持ちながらも、繊細なベリーや完熟したプラムの甘さ、ローストしたナッツのような香り、そして柔らかなスパイスと酸味、口の中で長く優しくずーっと続くタンニン。これら全てがバランスがよく混ざり合って、香りのときに感じたように、何層にもテクスチャーが広がっていきました。これは本当に美味しいです。
特に完熟したプラムのようなフレーバーと甘さ、長く続くタンニンが、ずっと絡み合い、このピノ・ノワール全体を作り上げている印象です。
色々なニュージーランドのピノ・ノワールを飲んできましたが、これは本当にレベルが高いなと思いました。
しかもこれでNZ$40(3200円)程度というのだから、本当に驚きですね。
これはぜひとも、日本に入荷して欲しいなと感じました。
今日は大変すばらしいワインにめぐり合えて、嬉しい気持ちで終えられました。
【過去のチャンピオンワインのテイスティングレポート】
2011年:ヴィラマリア「シングルヴィンヤード・ホークスベイ シャルドネ2010」
2010年:ペレグリン「ピノ・ノワール2009」
2009年:ユリヒャー「ピノ・ノワール2008」
2008年:チャーチロード「リザーブ・ホークスベイ シラー2007」
2007年:トリニティーヒル「オマージュ シラー2006」
2006年:デルタ・ヴィンヤード「ピノ・ノワール2005」
我妻
タグ : エアーニュージーランド, ニュージーランドワイン, ホークスベイ