投稿日 : 2018.10.1 | 投稿者 : Kiwi Breeze
2014年度エアーニュージーランド・ワインアワード・チャンピオンワイン ヴィダル・エステート「レガシー ホークス・ベイ シャルドネ2013」
こんにちは。
毎年のエアーニュージーランド・ワインアワード・チャンピオンワインを飲むという企画を継続してやらさせていただいています。
前回試飲した2013年度はマールボロにあるノーティラス・エステートの「キュヴェ・ブリュットNV」でしたが、程よい熟成を感じられるポテンシャルの高い1本でした。
その翌年、今回テイスティングするのは、2014年度はヴィダル・エステート(Vidal Estate)の「レガシー ホークス・ベイ シャルドネ2013」です。
ヴィダル・エステートは100年以上前にホークスベイに設立された、非常に古いブティック・ワイナリーの1つで、ヴィラ・マリア社の傘下としても有名です。
1900年代初期から大切に使われている器具と、最新鋭の設備を融合させ、独自のワイン作りを続けており、この賞以外にも、例えばひとつ前のヴィンテージ、「レガシー
ホークス・ベイ シャルドネ2012」は、ロンドンで行われる権威あるワインの賞、インターナショナル・ワイン・チャレンジでトロフィーを獲得しています。
そしてまた、ニュージーランド航空のエコノミークラスで、ソーヴィニヨン・ブランがサーブされているので、ニュージーランドに行ったことがある方は、このソーヴィニヨン・ブランを飲んだことがあるかもしれません。
写真は3月に行った際のニュージーランド航空のワインラインアップ。
左から2番目が、ヴィダルです。
そういった意味で、名実ともに文句なしのワイナリーのシャルドネ、しかもラベル裏には熟成のポテンシャルが6~8年と書かれていますので、ちょうど5年目の今、味わい深いワインが飲めると期待感が高まりました。
スクリューキャップを開けると、ほんのりと樽香、バニラのような香りが漂ってきます。
ラベル裏にかかれてあるとおり、11ヶ月間しっかり樽熟成されたシャルドネのようです。
グラスに注ぎ、回しながら香りをかいでみると、樽やバニラの香りの中にも、ハーブのような青い香りも感じることができました。
いよいよ飲んでみると、、、
あれ?硬い。。
樽やバニラの芳醇な香りはあるものの、それは一瞬、続いてシャルドネ由来のパッションフルーツのような果実味がやってきましたが、酸味と苦味がやや立ってしまって、テクスチャーが広がっていきません。
一つ一つのパーツが、ちぐはぐに音を奏でていて、それがハーモニーになっていない、そんな感じです。
ちょっとサーブ温度が低かったのかなと思い、ゆっくりと温度を上げていって、気を取り直して再飲。
今度は、冷たいときには気にならなかった果実味の後味が、もったりとしてしまって、それが樽香とアンバランスな不調和をきたしてしまいました。
そして何より、飲み終わったあとに、あまり心地いいとはいえない余韻が口の中に残りました。
うーん。。
これはもしや、、死んでしまっている!?
温度帯を変えたり、ちょっと時間を置いたりしましたが、パーツのばらばら加減は修復されず・・
大変残念な結果に終わりました。
熟成させたものではなく、当時飲んだらどんな味だったのかなぁと思いを巡らせながら、今回のテイスティングを終了しました。
ちなみに、購入後はすぐにセラーに入れてしっかり保管していましたので、保管状態は悪くなかったはずです。
少なくとも今まで飲んだチャンピオンワインの赤に関しては、どれも素晴らしかったので、シャルドネの熟成というのはまた赤とは違うのかもしれません。
ワインの難しさでもあり、面白さをまた感じた今回のテイスティングとなりました。
我妻
【過去のチャンピオンワインのテイスティングレポート】
2013年:ノーティラス・エステート「キュヴェ・ブリュットNV」
2012年:グラスホッパー・ロック「セントラル・オタゴ ピノ・ノワール2010」
2011年:ヴィラマリア「シングルヴィンヤード・ホークスベイ シャルドネ2010」
2010年:ペレグリン「ピノ・ノワール2009」
2009年:ユリヒャー「ピノ・ノワール2008」
2008年:チャーチロード「リザーブ・ホークスベイ シラー2007」
2007年:トリニティーヒル「オマージュ シラー2006」
2006年:デルタ・ヴィンヤード「ピノ・ノワール2005」
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