投稿日 : 2017.5.16 | 投稿者 : Kiwi Breeze | パーマリンク
Cloudy Bayワインメーカーズディナー at Ebizo レポート
こんにちは、我妻です。
昨晩は、渋谷にあるロブスター&シャンパンEbizo (エビゾー)にて行われたCloudy Bayワインメーカーズディナーに参加してきました。
Ebizoは小さなお店なので、定員は10名。
店内にはクラウディーベイのパネルや畑の責任者・ジムのサインが入ったからボトルが飾られたり、ジムの挨拶、テイスティングコメントが編集された映像が流れていて、雰囲気が演出されていました。
ちなみにこの映像は、先日クラウディーベイに滞在した際に私が撮影し、後日編集して作らせていただきました。
定刻になり、アットホームな雰囲気の中、会はスタートしました。
まずはジムの挨拶からスタートし、続いてEbizoの代表・雨宮氏も挨拶。
今回のメーカーズディナーのテーマは「フォラージュ」であり、鎌倉とニュージーランドにとても似たものを感じたので、鎌倉の野菜や魚を今日の朝自分で仕入れてきたと説明されました。
フォラージュとは、「地域を探し回り、収穫する」という意味の言葉で、ニュージーランドには、食べ物は自分が捕って味わうという文化があります。クラウディーベイでも、フォラージュは大切にしているコンセプトのひとつです。
そのため、Ebizoのいけすにいるロブスター5匹をジムが捕獲してくれました。
このロブスターが、後ほど料理として出されました。
さて、お待ちかねの最初の一品として、「鎌倉シャークの一口フィッシュ&チップス」が出され、クラウディーベイのスパークリングであるペロリュスが注がれました。
NZではフィッシュ&チップスは、豪快な魚のフライと、山盛りのフライドポテトがどーんと出てくるボリュームたっぷりの料理ですが、今回出された一品は非常に上品で、一口サイズに仕上がっていました。
日本ではシャーク(鮫)は滅多に食することはありませんが、NZのフィッシュ&チップスではシャークを使うことが多く、先日のニュージーランド滞在中に訪れたいくつかのフィッシュ&チップスのお店でも、シャークを使っていました。
鎌倉シャークはそういう意味でNZで食べたシャークと良く似ていて、非常にやわらかく、肉厚でジューシーな味わいです。ここにレモンを絞り、タルタルソースを付けると、フレッシュな果実味あふれるペロリュスにとても良くマッチしていました。
チップスの方は潰したジャガイモを揚げてある感じで、もう少し塩味があるか、タルタルよりケチャップのほうが合うかなと思いました。
続いては、「アオリイカソーメンの大葉と紀州梅肉和」にソーヴィニヨン ブラン 2016をマリアージュさせてのサーブです。
ソーヴィニヨングラスの上にぴったりフィットする小さなお皿に料理が置かれ、見た目もとても楽しめます。
朝捕れたての新鮮なアオリイカに大葉ソースと、梅が非常にマッチします。そして梅の程よい酸味が、ソーヴィニヨンブランのフレッシュなフルーツのアロマにとても良く合っていました。
3品目は「ホタテのグリルとシェーブドフェンネル りんごとオレンジのマリネ」にテ ココ 2013を合わせてのサーブ。
テ ココはマオリの言葉で「クラウディーベイ」という意味です。フレッシュなソーヴィニヨンブランとは対照的に、テココはオーク樽で醗酵・熟成させたソーヴィニヨンブランで、フルーツの香りと熟成からくる樽の香りがマッチして、力強くとろみのある舌触りが特徴です。
この樽のスモーキーな味わいと、ホタテのグリルの香りがとても良くマッチしていました。
また、こちらの野菜はすべて鎌倉産で、新鮮な野菜の味を楽しめました。
盛り付け方もとても丁寧で美しく、ニュージーランドのレストランRiver Stone Kitchen でサーブされたサラダを思い出しました。
個人的には、テココにはサラダやフルーツの香りよりも、ホタテの強い味わいのほうが、より良いマリアージュだなと感じました。
そして4品目は「活けオマール海老のグリルとクラムチャウダー仕立てのソース」にシャルドネ 2014
オマール海老の濃厚な味わいは、その強さゆえにマリアージュさせるワインはとても難しいと思いますが、樽熟成された深い味わいと強いキャラクターを持つクラウディーベイのシャルドネは、海老に負けない味わいでした。
お互いの濃厚さがぶつかり合いながらも、お互いのよさを認め合うライバルであり親友ような、オマール海老とシャルドネはそんな関係のように感じました。
クラムチャウダーの濃厚さも、シャルドネに良くマッチしていました。
ちなみにオマール海老は、ナイフとフォークでは食べづらいですね。。最後は手で行ってしまいました。
いよいよ5品目から赤ワインが注がれます。
「NZ産ラムチョップのグリルとトリュフマスタード添え」にピノ ノワール 2014。
ラムチョップも、オマール海老の流れで、手で掴んでトリュフマスタードに付けていただきました。トリュフマスタードはプチプチとした食感がとても面白かったです。
臭みの非常に少ないNZ産のラムチョップに、とても良く合いました。
6品目は「ゆっくり火入れしたラムショルダーの煮込み パセリソース」にテ ワヒ 2014。
こちらのラムショルダーは先ほどのラムチョップとは全く異なる味わいで、お箸でも切れてしまうくらいやわらかく煮込まれていました。
これがラム?と思うくらいに臭みは一切無く、やさしくやわらかく煮込まれた一品でした。
添え付けられたマッシュポテトにもソースがとてもマッチしていて、最後を飾るにふさわしいメイン料理です。
テ ワヒはマオリ語で「この場所」という意味で、クラウディーベイのあるマールボロから600kmほど南下したところに位置する、セントラルオタゴで作られたぶどうを使ったピノ・ノワールです。
セントラルオタゴのピノの特徴は、どっしりとした土の香りと、柔らかなベリーの香り、滑らかな舌触り、そしてどっしりとしたタンニンとスパイス感です。
先ほどのピノとの違いは、土の香りをより感じられることと、長く続くタンニンでしょう。まさに名前の通り、この場所、セントラルオタゴの風土をふんだんに感じられるワインです。
そういう意味で、ラムショルダーの煮込みは、テワヒのパワフルな味わいに、若干負けていた印象でした。もう少しソースの香りが強いと、なお良かったと思います。
デキャンタージュされたテワヒは、食事が進むことにどんどんワインが開いてきて、上品なピノをゆっくり楽しめました。また、リーデルがセントラルオタゴのピノノワール専用に作ったグラスでサーブされていたので、テワヒの香りとポテンシャルを十二分に味わえる演出でした。
食事が終わると、オマール海老の味噌汁が出されました。非常に濃厚な海老の出汁が味噌汁に出ていて、大変濃厚なスープになっていました。
最後に、ジムからのプレゼントということで、マグナムボトルに入ったソーヴィニヨン ブラン 2009が振舞われました。
ソーヴィニヨン ブランは、フレッシュな香りを楽しむため、ヴィンテージは最新のものが出されることが通常です。
しかしこれを飲むと、ソーヴィニヨン ブランも熟成を十分に楽しめるワインなんだということが分かります。
フレッシュさが落ち着き、非常にまろやかで熟成された香りは、本当においしく、すばらしいワインに仕上がっていました。
この熟成を可能にしたのが、スクリューキャップです。
空気に触れるとフレッシュさが損なわれてしまうソーヴィニヨンブランをじっくり熟成させていくためには、コルクよりも高い密閉度があるスクリューキャップが最適なのだそうです。
トーストしたパンにハチミツをつけて食べるような香りと味わい。すばらしい熟成を感じさせるソーヴィニヨンブランでした。
総じて、大満足のフードとクラウディーベイのワインを満喫した素晴らしい夜となりました。
最後になりましたが、今回こちらのブログでクラウディーベイ メーカーズディナーのことを呼び掛けたところ、たくさんのご応募を頂き、結果として12名の方をお断りしなければなりませんでした。
改めてお詫び申し上げるとともに、本日よりEbizoではクラウディーベイフェアを開催しておりますので、是非お店に訪れてみてください
我妻
タグ : CLOUDY BAY, Ebizo, クラウディーベイ