投稿日 : 2018.4.22 | 投稿者 : Kiwi Breeze | パーマリンク
NZワイン会「デルタ・ヴィンヤード&ブランク・キャンバス」の会
こんにちは。
今月も毎月恒例のニュージーランドワイン会を開催させて頂きました。
今まではひとつの品種を決めて、それを5~6本ご用意するというスタイルで行っていましたが、今月からは生産者やワイナリーにフォーカスすることにしました。
リニューアル第一回目は、ニュージーランドを代表するワインメーカー、マット・トムソン氏。
マットは1997年にワインコンサルタント会社を創設し、ワインメーカー、ワインコンサルタントとしての活動を始めます。
その後、ニュージーランド国内はもちろん、海外でも数多くのワイナリーのコンサルティング、ワインメイキングを手がけていきます。
セントクレア、マットハウス、キム・クロフォード、ヴィラ・マリアなど、ニュージーランドでも有名なワイナリーに携わり、2000年には共同オーナーとして「デルタ・ヴィンヤード」を創業。
また、2008年インターナショナル・ワインチャレンジにおいて、ワインメーカー・オブザイヤーを受賞し、世界的にも一流の醸造家として認められました。
そんな彼が自身のキャリアのひとつの集大成として妻のソフィーと立ち上げたのが、この「ブランク・キャンバス」です。
ブランク(真っ白)なキャンバスに、自分たちだけのオリジナルの絵(ワイン)を描いていく。色んな人と関わりあいながらワインを作ってきたからこそ、自分たちだけでワインを作りたい。
その思いをこめて名づけたそうです。
今回は、マットが丹精こめて作った、デルタ・ヴィンヤードと、ブランク・キャンバスのワインをご提供させて頂きました。
(1)ブランク・キャンバス リースリング2013
乾杯はリースリング2013をご提供しました。
9%という低アルコールのこのワインはカロリーも低く、ディナーの食前酒や前菜にあわせるのに最適です。
非常にアロマティックで、梨や桃、ハチミツのようなフルーティーで甘いアロマに、程よい酸味が絶妙に交じり合います。その甘さと酸のバランスがとてもよく、爽やかな飲み口、後味が印象の優しいワインです。
こちらにあわせていただいたのは、ヤムウンセン(タイ風春雨サラダ)と鶏とカシューナッツ炒めです。
エスニック料理や、中華料理のスパイス感、辛味と、こちらのリースリングが非常によくマッチしたのではないかと思います。
(2)デルタ・ヴィンヤード ソーヴィニヨン・ブラン2016
(3)ブランク・キャンバス ソーヴィニヨン・ブラン2017
続いては、ソーヴィニヨン・ブランの飲み比べをしていただきました。
同じワインメーカーが、同じマールボロで作った、違うワイナリーのソーヴィニヨン・ブラン。
これを同時に飲み比べるというのは、おそらくあまりされたことのない企画なのではないでしょうか。
デルタの方は爽やかでフレッシュ。はつらつとしたレモンやライムのようなニュアンスがありながらも、酸味は他のマールボロのソーヴィニヨン・ブランよりもやや控えめで、とても飲みやすいという印象です。
対するブランク・キャンバスは、特徴がとてもハッキリしており、ライムというよりはグアバに近い果実味で、海のようなミネラル、塩分を感じたのに驚きました。
飲み比べてみると、違いがはっきり分かりますね。
お料理は、旬の筍の素揚げ、シソ、舞茸、レンコンのてんぷらをご用意させていただきました。
こういったお野菜のてんぷらに非常に良く合うのが、ソーヴィニヨン・ブランの特徴ですね。特にブランク・キャンバスは塩味を感じるので、こういうお料理や、ホタテなんかに良く合うと思います。
(4)デルタ・ヴィンヤード ピノ・ノワール2016
見た目も美しいルビーレッドのこちらのワインは、非常にアロマティックで、ベリーの香りが豊かに立ち上ります。シルキーな飲み口、程よい酸味のあとに、非常にしっかりとしたスパイスとタンニンが口いっぱいに広がります。
開いてくるとその骨格の強いタンニンが徐々にまろやかになり、とても飲みやすくて美しい一本です。
こちらにあわせていただいたのは、春キャベツの豚バラ巻き~照り焼き風味~。
お肉の照り焼き風味は、こういったタンニンやスパイスのしっかりしているピノ・ノワールにはもってこいです。春キャベツのしゃきしゃき感もお楽しみいただきました。
(5)ブランク・キャンバス ピノ・ノワール2014
一言で例えるなら、エレガント。デルタとはまた違った優美な香りと、まろやかでシルクのような飲み口、ゆったりと口の中に広がるラズベリーやダークチェリーの果実味、樽熟成もほどよくあり、柔らかなタンニンとスパイス。
本当にゆったりと飲みたい一本です。
こちらにあわせていただいたのは、鶏モモ肉のトマト煮込みです。
鶏もも肉をじっくりと、やわらかくトマトとオリーブで煮込みました。
優しく味付けさせていただきましたが、鶏のコクが、こちらのピノ・ノワールを優しく引き立ててくれたように思います。
(6)ブランク・キャンバス ピノ・ノワール2015
今回、私がブランクキャンバスに訪問させていただいた際にサインしていただいた、2015年ヴィンテージのピノ・ノワールも開けさせていただきました。
こちらはまだ日本未発売ですが、2014との飲み比べで、味の違いを感じていただきたく、特別にサーブさせていただきました。
2015は、2014に比べて非常にパワフル。骨格がしっかりしており、果実味とタンニン、スパイスが前面にドンと出てくるのですが、パワーで押すタイプではありません。ドンというインパクトの後に優しい印象が顔を出し、緩やかにフィニッシュしていきます。ですので、決して飲み疲れはしません。
ヴィンテージの違いでこれだけの変化があるのは、とても面白いですね。やはりワインは奥深いです。
最後に締めのお料理として、ベーコン&スモークサーモンと小松菜のペペロンチーノをお出しして、会は終了。
今回も皆様に大満足していただけるワイン会となったこと、本当に嬉しく思います。
ご来場くださった皆様、本当にありがとうございました。
次回は、ニュージーランドで最も有名なワイナリーのひとつ、クラウディーベイにフォーカスして開催予定です。
なお、デルタ・ヴィンヤードとブランク・キャンバスのワインは、弊社楽天、Yahoo!両サイトにて購入可能です。
我妻
タグ : NZワイン会, ニュージーランドワイン, マールボロ